★「なるべくシンプルに生きたい」★
 
 

 「なるべくシンプルに生きたい」とずっと思っていた。
 でも実行することはなかなか難しく、今年も去年となんら変りないじゃない、といつも我ながらがっかりする。
 シンプルといっても、物や服だけでなく、時間、行動、心、自分をとりまくすべてである。
まず、目に見える回り物から整理、処分しようと思うが、仕事から帰ってまず猫の世話、自分の食事が終わったら、もう他の事をあまりしたくなくなる。
それと、どこの部分から手をつけていいのか、一度手をつけたらちょっとやそっとでは終わりそうもない。物をしまう収納庫の中がもう物で溢れているのだから、不安定に積み重なった中の物を全部出して処分する事から始まらなければならない。
そろ考えただけで後回しになってしまう。洋服や小物もしかりである。なんとか物だけでもシンプルにしたいと思うと、ものすごいエネルギーが必要。今までに溜めてしまったツケが私を苦しめている。もっと若い頃から実践しておけばよかった。でも今からやらなければ、後はもっとシンドイはず。いつもリビングテーブルに肘をついてため息はつくが、それ以上前に進まない。
 そんな私を心配して猫たちが、かわるがわる顔をのぞきこんでペロンとなめて去って行く。そんな様子がかわいくて、私もかわるがわる無理やり抱きしめて顔をかじる。夢中で遊んでいるうちに、今まで考えていた事をすっかり忘れまた一日が終わってゆく。本当に必要な物だけ付き合ってすっきりと暮らす日が、私にはくるのだろうか?まだまだシンプル(単純)なのは私の頭の中だけらしい。
 それに比べて、男性は一般的に女性よりかなりシンプルに生きているような気がする。父を見ても、自分から洋服や小物を欲しがったことはなかったし、自分で自分の物を買って来たのも見たことがなかった。バックや財布をプレゼントした時も、「今、使っている物がまだ使える」と言って新しい物をしまいこんだままだった。間に合っている物は他にいらないのである。
 ネクタイ族のプライベートのファッションはなんてダサイんだろうと思っていたが、シャツとネクタイと背広と靴が少しずつあればこと足りる。プライベートの洋服なんて季節が変るごとに少しずつあれば生活できる。それも、考えてみればシンプルな生き方である。
「貧しいことが善でもありません。豊なことが悪いことでもありません。貧富にかかわらず、貪欲の心がおこるとき、人は美しい心を失います。仏心とは足ることを知ることです。」
〜道元禅師〜
 生きる事に"シンプル"とは自分を律する心を持っている人のことをいうのだと思う。
 私の大好きなジャーナリストの「櫻井よしこ」さん。彼女もき潔くて自らを厳しく律することのできるイイ女である。自分に厳しいとつい人にも厳しくなりがちですが、テレビで見るかぎり、人の言葉には熱心に耳を傾け、自分で言葉を発する時はとても控えめにわかりやすくはっきり言うが穏やかである。なんて深い知識を持って一言一言を大事にしゃべるんだろうと関心させられる。そして一歩ひいた物腰に聡明な女の色気さえ感じさせられる。そんな雰囲気から自立したシンプルな生き方がうかがえるようだ。 彼女のコメントからもそれがよくわかる。
「卑怯な中傷に傷ついたこともあるけれど、今はそんなものゴミ箱に捨ててしまうの」

「はっきり物を言うからには、自らを厳しく律することも必要。へんな妥協はしない。へんなお金は受け取らない。へんな人間関係はつくらない。ノーと言えなくなるような付き合いはしない。いつも自立し、ある意味の公正さを忘れないようにする。そんな中で仕事関係の人とはむやみに食事に行かないのも原則のひとつ」
と言い切るのがスゴイ!
 もう一人、06年2月享年79歳で亡くなった詩人の「茨木のり子」さん。雑誌にもテレビにも出ず、表立つことを避けて、傲岸不遜を嫌い、確かなもの、素朴な美しさを愛し、潔く生きた人。器用に誰とでも付き合う人ではなく、深く付き合うをよしとした。
 「爽やかで美しい人。自分を律することのできる人だった」という。
 「倚りかからず」という詩からも、権威を頼まず、依存せず、自分に向き合って生きたシンプルさが伺える。

 
 
 
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